子どもたちの読書の時間: 2 分
かつて、7歳の男の子がいる母親がいました。その子はとても美しくて愛らしいので見る人は誰でもその子を好きになりました。また、母親自身もこの世の何よりもこの子を大事にして可愛がっておりました。ところが、男の子が急に病気になり、神様がこの子をひきとりました。このため母親は悲しみがいやされないで昼も夜も泣き通しでした。しかし、それからまもなく、子供が埋められたあと、生きていたときにいた場所や遊んだ場所に子供が出てきました。そして母親が泣くとその子も泣き、朝がくると消えました。
しかし、母親は泣きやまず、子供はある夜、ひつぎの中におさめられたとき着ていた小さな白い経帷子を着て、頭の周りに花の輪をつけて、やって来て、母親のベッドのそばに立ち、「ああ、おかあさん、お願いだから泣くのを止めて。そうしないと僕はお棺の中で眠れないんだよ。たっておかあさんの涙が落ちるから僕の経帷子が乾くことがないんだもの。」と言いました。母親はそれを聞いて心配になり、もう泣きませんでした。
次の夜、子供が手に小さな明かりを握ってまた来て、「ほら、おかあさん、僕の経帷子はだいぶ乾いたよ。だからお墓で眠れるよ。」と言いました。それで母親は悲しみを神様にお預けして、静かにじっとこらえました。それで子供はもう来なくなり、土の下の小さなベッドで眠りました。
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