子どもたちの読書の時間: 3 分
昔、どの問いにも賢く答えるため、広く名をとどろかせていた羊飼いの男の子がいました。国の王様もこのことを聞き及びましたが信じないで、その子を呼びにやりました。それで、王様は羊飼いに、「もしお前がわしの問う3つの質問に答えを出せれば、お前をわが子とみなし、わしの王宮に一緒に住まわせてやろう。」と言いました。羊飼いは、「その3つの質問とは何でございましょう。」と言いました。王様は、「最初の質問は、海にはいくつの滴があるか?」と言いました。
羊飼いは「陛下、私が数え終わるまで、一滴も海に流れ込まないように地上の川を全部せきとめてくだされば、海にいくつ滴があるか教えましょう。」と言いました。
王様は言いました。「次の質問は、空にはいくつの星があるか、じゃ。」羊飼いは、「私に一枚の大きな白い紙をください。」と言いました。それからペンでその紙の上にたくさんの細かい点をつけたのでほとんど見えないくらいになりました。ましてや数えるのは不可能でした。その点を見たら誰でも目が見えなくなったでしょう。そうして羊飼いは、「紙の上の点と同じくらい多くの星が空にあります。数えてみてください。」と言いました。しかしだれもそれをできませんでした。
王様は言いました。「三番目の質問は、永遠には何秒あるのか?」すると羊飼いは、「ロワーポメラニアにはダイヤモンドの山があります。それは幅が2マイル半、深さが2マイル半あります。百年ごとに小さな鳥が来て、それでくちばしをとがらせます。これで山全部がこすれてなくなるとき、永遠のうちの一秒が終わります。」と言いました。王様は言いました。「お前は賢い男のように3つの質問に答えた。これからわしの王宮に住まわせよう。そして、わしはお前をわが子とみなそう。」