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森の中の三人の小人
森の中の三人の小人 Märchen

森の中の三人の小人 - メルヘン グリム兄弟

子どもたちの読書の時間: 14 分

昔、妻を亡くした男と、夫を亡くした女がいました。男には一人の娘がおり、女にもひとり娘がいました。娘たちはお互いと知り合いになり、一緒に散歩にでかけ、後に家にいる女のところへ来ました。そのとき、女は男の娘に「ねぇ、お父さんに私が結婚したがっていると言ってちょうだい。そしたらあなたを毎朝ミルクで体を洗わせ、ワインを飲ませてあげるわ。けど、うちの娘は水で体を洗わせ、水を飲ませるわ。」と言いました。その娘は家へ帰り、父親に女が言ったことを話しました。男は「どうしようかな?結婚は喜びでありまた拷問だからな。」と言いました。とうとう決めることができなかったので、男は長靴を脱ぎ、「この長靴を持ちなさい。底に穴があいているんだ。それを持って屋根裏に行って、大きな釘にかけなさい。それから中に水を入れなさい。もし水がもらなければもう一回妻をもらおう。だけど、水がもったらやめるよ。」と言いました。娘は言われた通りやりました。しかし、水は穴をふさいで長靴は上まで水でいっぱいになりました。娘は父親に結果がどうなったか告げました。それで男自身も上に行き、娘が正しいと見てとって、その未亡人のところへ行って求婚しました。そして結婚式が行われました。

次の朝、二人の娘が起きると、男の娘の前には体を洗うためのミルクと飲むためのワインがありましたが、女の娘の前には体を洗うための水と飲むための水がありました。2日目の朝には、男の娘の前には女の娘の前にあるのと同じように、体を洗うための水と飲むための水がありました。そして3日目の朝には、男の娘の前には洗うための水と飲むための水があり、女の娘の前には洗うためのミルクと飲むためのワインがありました。そして、それが続きました。女は継子の最も憎らしい敵となり、日を追うごとに更にもっといじめようと一生懸命でした。女はまた、継子が美しく愛らしいのに自分の娘は醜く感じが悪いので、妬んでいました。

冬の或るとき、あらゆるものが石のように固く凍り、山や谷が雪でおおわれている時、継母は紙のドレスを作り、継子を呼ぶと「ほら、このドレスを着て、森へ行きイチゴを少しとっておいで。ちょっと食べてみたいからね。」と言いました。「おやまあ、冬にいちごは成りませんよ。地面は凍っているし、雪が全部おおってしまっていますよ。それに、どうしてこの紙のドレスを着なくちゃいけないの?外はとても寒いから息も凍るわ。ドレスを通って風が入るだろうし、イバラにひっかかって私の体から脱げてしまうわ。」と娘は言いました。「口答えするのかい?絶対行くんだよ。かご1つ分のイチゴをもってくるまでは二度と顔をみせるんじゃないよ。」と継母は言いました。それから固いパンをすこし渡すと、「これが1日分だからね。」と言い、(お前は外で寒さと空腹で死ぬだろうよ、そして二度と会うことはないさ)と思いました。すると娘は従い、紙の服を着て、かごをもって出ていきました。見渡す限り雪以外何もなく、一枚の葉っぱも見当たりませんでした。

森の中の三人の小人 メルヘン

森へ入っていくと、小さな家が見え、そこから3人の小人が覗いていました。娘はこんにちはと挨拶し、控えめにドアをノックしました。「お入りなさい」と小人たちは叫びました。娘は部屋に入ってストーブのそばのベンチに座り、暖まって朝食を食べ始めました。小人たちは「僕たちにも少しちょうだい。」と言いました。娘は「喜んで」と言うと、自分のパンを2つにわけ、半分を小人たちにあげました。「冬の時期にここの森で薄いドレスを着て、何をしているの?」と小人たちは尋ねました。「ああ、一かごのイチゴを探さなければならないの。持っていくまで家に帰ってはいけないのよ。」と娘は答えました。娘がパンを食べてしまうと、小人たちは娘にほうきを渡し、「裏口の雪を掃いてどかしなさい」と言いました。しかし娘が外にでると、3人の小人たちはお互いに「何をあげようか?とてもいい子で、パンを分けてくれたんだから。」と言い合いました。すると、最初の小人は「僕の贈り物は、あの子を毎日もっと美しくすることだ。

森の中の三人の小人 メルヘン

」と言い、2番目の小人は「僕の贈り物は、あの子が話すたびに口から金が出てくるようにさせることだ。」と言い、3番目の小人は「僕の贈り物は、王様が来てあの子を妻にするようにさせることだ。」と言いました。しかし、娘は、小人たちが言ったことをやり、ほうきで小さな家のうらの雪を掃きました。すると、なんとそこに見つけたのは他でもない、本物の熟れたイチゴでした!えんじ色をしていて雪から上がってきたのです。娘は喜んで急いでかごいっぱいに集め、小人たちにお礼を言い、継母がとても欲しがっていたものを持っていくため走って家に帰りました。

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娘が家へ入って、「ただいま」と言うと、すぐに1個の金が口から落ちました。その後すぐ、娘は森であったことを話しました。しかしどの言葉を話しても、口から金が落ちました、それでとうとうあっという間に部屋全体が金でおおわれました。「ちょっとあの思い上がりを見てごらんよ。あんなふうに金をばらまくなんてさ。」と義理の妹は叫びました。しかし内心では羨ましかったので、自分もいちごを探しに森へ入って行きたがりました。「だめよ。寒すぎるの。凍えて死んでしまうよ。」と母親は言いました。しかし、娘があまりにしつこくせがむので、母親はとうとう折れて、りっぱな毛皮のコートを作って娘に着させ、旅のためのバターつきパンとケーキをあげました。

森の中の三人の小人 メルヘン

その娘は森へ入り、まっすぐ小さな家へ近づいていきました。3人の小人たちはまた外を覗いていましたが、娘は挨拶しませんでした。小人たちを見もせず、挨拶もせず、娘は気まずそうに家の中へ入り、ストーブのそばに座り、バターつきパンとケーキを食べ始めました。「ちょっとちょうだい」と小人たちは叫びました。しかし、娘は「自分の分も十分にないんだから、どうして人にあげられるの?」と答えました。娘が食べ終わると、小人たちは「さあ君にほうきをあげる。裏口の前を掃いてすっかりきれいにして」と言いました。「自分で掃いてよ。私は召使じゃないわ。」と娘は答えました。小人たちが何もくれそうもないとわかって、娘はドアからでました。

そのとき小人たちはお互いに「あの子はとても行儀がわるいし、意地が悪く妬み深い心をしてだれにもものをあげようとしないのだから、何をあげようか?」と相談しました。最初の小人は「あの子が日増しに醜くなっていきますように」と言い、2番目の小人は「あの子が言葉を言うたびに、ヒキガエルが口から出てきますように」と言い、3番目の小人は「あの子は惨めな死に方をしますように」と言いました。娘は外でイチゴを探しましたが、何もみつからず、怒って家に帰りました。そして口を開き、森であったことを母親に話そうとしました。すると言葉を話すたびに、ヒキガエルが口から飛び跳ねてきました。それでみんなぞっとして娘から逃げました。

それで今や継母はさらに一層怒りを増し、継娘にたいしてあらゆる意地悪をしようとばかり考えていましたが、その娘は日増しに美しくなっていくのでした。継母はとうとう、やかんをとって火にかけると、毛糸をゆでました。その毛糸が煮えると可哀そうな娘の肩にかけ、凍っている川へ行き、氷に穴を開け、毛糸をすすぐようにと斧を渡しました。娘は従って、そこへいき、氷に穴を開けました。穴を開けている最中に、王様がのっている豪華な馬車がやってきました。その馬車が止まり、王様が「娘よ、お前は誰だ?ここで何をしているのだ?」とたずねました。「私は貧しい娘です。毛糸をすすいでいます。」王様は同情し、見るととても美しい娘なので、「私と一緒に行かないか?」と言いました。「ええ、心から」と娘は言いました。というのはその母娘から離れるのは嬉しかったからです。それで、娘は馬車に乗り、王様と一緒に去っていきました。宮殿に着くと、小人たちが娘に約束したように、結婚式が盛大に行われました。

1年経つと、若いお妃さまは男の子を産みました。そして継母は継娘の大きな幸運のことを聞いていたので、お見舞いに来たふりをして娘と一緒に宮殿に来ました。しかし、王様は外出していて、他にだれもいなかったので、その意地悪な女は頭をつかみ、娘は足をつかんで、お妃さまをベッドから持ち上げ、近くを流れる川に窓から投げ出しました。そのあと醜い娘はべっどにねて、母親は頭までおおって娘を隠しました。王様が家へ帰って妻と話そうとしたら、母親は「しっ!、静かに!今はだめよ。ひどい熱で寝ているところなの。今日は休ませてあげなくちゃ。」と叫びました。王様は悪気を疑わず、次の朝まで戻ってきませんでした。そして、次の朝、妻と話し、妻が答えると、話すたびに、以前は金が落ちてきたのに、ヒキガエルが飛び跳ねてきました。それで王様がどうしたことだと尋ねましたが、母親はひどい熱のせいでそうなったの、すぐに直るでしょうと言いました。

しかし、夜中に皿洗いの子はアヒルが水路を泳いでくるのを見ました。そのアヒルは「王様、何をしているの?眠っているの?おきてるの?」と言いました。皿洗いが何も答えないでいると、アヒルは「私のお客は?あの人たちは何をしてるの?」と言いました。皿洗いは「お客もぐっすり眠っているよ。」と答えると、アヒルはまた「わたしのあかちゃんはどうしてる?」と尋ねました。皿洗いは「ゆりかごですやすや眠っているよ。」と言いました。その後、アヒルはお妃さまの姿になって二階へ行き、赤ちゃんに乳を飲ませ、小さなベッドをゆらし、カバーをかけると、アヒルの形になってまた水路を泳いで去っていきました。こうしてアヒルは二晩きました。3日目にアヒルは皿洗いに「王様のところに行って、剣をとってきて敷居のところで剣を3回私の上で振るようにと、言いなさい。」と言いました。

それで皿洗いは走っていき、王様にこのことを話しました。王様は剣を持ってやってきて、霊の上で3回振りました。そして3回目に、妻が目の前に以前のようにはつらつとして、生きて健康で、立っていました。それで王様は大きな喜びでいっぱいになりましたが、赤ちゃんが洗礼を受けることになっている日曜日までお妃さまをある部屋に隠しておきました。洗礼が終わると王様は「人をベッドから引きずり出し川に投げる人には何がふさわしいか?」と言いました。「そんな人でなしは、釘がいっぱいささっている樽につめられ、山から川に転がり落とされるのが一番ふさわしい。」と継母は答えました。「それでは、お前は自分の刑を言ったのだ」と王様は言いました。そのあと、王様は、家来にそのような樽をもってきて、継母を娘と一緒に入れるように命じました。それから、上ぶたを釘で打たれた樽は山を転がり川に落ちました。

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背景情報

解釈

言語

「森の中の三人の小人」は、グリム兄弟によって書かれた有名な童話の一つで、テーマは嫉妬、不正、不公平、そして善行の報いといった典型的なモチーフが含まれています。この物語は、継子いじめや嫉妬といった要素を軸に展開され、最終的には善良な心を持った主人公が報われるという道徳的な教訓を伝えています。物語の中で、小人たちが主人公に贈り物を与える場面では、三種類の魔法のような願いが語られ、これが物語の進行において重要な役割を果たします。

王様との出会いや、アヒルが夜毎に現れて主人公を助けるシーンなど、物語には幻想的な要素も多く含まれています。結末では、悪事を働いた継母とその娘が自らの行いにふさわしい罰を受け、主人公は幸せな生活を手に入れます。このように、物語は因果応報という概念を強く表現しており、読者に対して道徳的なメッセージを伝えようとしています。

こうした物語は、文化的背景や時代によっても解釈が異なる場合がありますが、グリム兄弟の童話は一般的に、直截的でかつ厳しい教訓を含んでいることが特徴です。特に「森の中の三人の小人」は、継母とその娘による不当な扱いに対する主人公の耐え忍ぶ姿勢が最終的に報われるという点で、善行と信義を称える物語として知られています。

この作品は、「森の中の三人の小人」というグリム兄弟の童話です。物語は古典的な継母と継子の関係を描いており、善良で美しい継娘が意地悪な継母と義理の姉妹から嫉妬され、試練を課されるという展開です。しかし、主人公は思いやりがあり、善良な行いをすることによって、最終的には幸運に恵まれ、王様と結婚し幸せを手に入れます。一方で、悪事を働く継母と義理の姉妹は、その行いの結果として罰せられることになります。

この物語では、善行が報われ、悪行が罰せられるという道徳的な教訓が描かれています。また、三人の小人たちによる贈り物が話の重要な展開を生み出し、童話独特の魔法的要素も加わっています。物語の中で描かれる自然や季節の描写も、このようなメルヘンには典型的です。

物語が伝えるメッセージのひとつは、外見や持ち物ではなく、心の美しさや他者への配慮が本当の価値を持つということです。善行は他者の助けを生み、逆境を乗り越える力ともなり得るというメッセージも含まれています。また、報復心や嫉妬がどれほど自分や他者を傷つけるかについても考えさせられる内容となっています。

「森の中の三人の小人」は、グリム兄弟によって収集されたいくつかの物語の一つで、意地悪な継母とその継子の対立を描いています。この物語には、一般的な童話に見られるいくつかのテーマやモチーフが含まれています。それらを言語学的および文化的な側面から分析してみましょう。

言語的・文体的特徴

オープニングとクロージング: グリム兄弟の物語には「昔々」というオープニングが多用されています。この始まり方は物語が魔法や奇跡が可能な世界であることを示唆しています。そして、結末にはしばしば「幸せに暮らしました」というフレーズが見られます。

対比と繰り返し: この物語では、対比と繰り返しが多用されています。たとえば、男の娘と女の娘の対比が明確に描かれています。娘たちの境遇や行動、運命の対照的な描写がストーリーを鮮明にします。

直接話法: 物語の中で登場人物たちは頻繁に直接話法を用います。これにより、キャラクターの性格や意図がより具体的に伝わり、読者との心理的距離が縮まります。

文化的・社会的背景

義理の家族: グリム童話にはよく登場するテーマであり、家庭内の権力関係や嫉妬、家族の愛憎を描写します。このテーマは、当時の家族構成の複雑さや継母像を反映しています。

魔法と報酬: 小人たちからの「与えることと受け取ること」のバランスは、道徳的な教訓を示しています。善行には報酬があり、悪行には罰があるという明確なメッセージが伝えられます。

貧富の差: 継娘と義理の妹の間には、物質的および外見的な価値観の差が描かれます。貧しいが心の清らかな継娘が最終的に幸運を手にするという展開は、当時の読者に道徳的教訓を与えるものでした。

自然と魔法の存在: 「アヒル」「小人」といった動物や魔法的存在が現れることは、自然界に対する敬意や畏怖を示すものであり、その力によって物語の進行が左右されます。

このように、「森の中の三人の小人」は、言語的・文化的な要素が満載の物語であり、当時の社会や価値観を映し出しています。

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